軍事、犯罪捜査目的に転用される高性能ゲーム機!

プレイステーション3がハードディスク内のロリ画像を暴き出す!

「PlayStation 3(120GB) チャコール・ブラック」ソニー・コンピュータエンタテインメント

 家庭用ゲーム機の歴史を変えたファミコンの登場から26年。登場時からは想像もつかないような驚異的な進化を遂げたゲーム機。とりわけ、ソニーのプレイステーション3(PS3)は高性能CPU「CELLプロセッサ」を内蔵しており、スーパーコンピュータと同等の性能を持っている。低価格な新型の発売や、12月17日に発売予定の大作RPG『ファイナルファンタジーXIII』の影響で、今後爆発的に普及し得る注目のハードだ。 価格も29,980円と、スペックに比較して非常に安価なPS3は、ゲーム以外にも様々な場所で転用されている。

 中でもかなりの成果を挙げているものが、「Folding@home」だ。これはガンをはじめとするさまざまな難病の治療法を研究するため「タンパク質の折りたたみ」のしくみを計算、シミュレートするという壮大なプロジェクト。ネットワークに繋がったコンピュータを持っていれば誰でも、膨大な計算の一部を受け持つことができる。PS3からも参加できるのだが、ケタ外れのマシン性能を活かして圧倒的な活躍を見せている。1万台のPS3で10万台のパソコンと同等の作業を行ない、それまで数年かかっていた計算をわずか数週間でこなせるようになった。現在、「Folding@home」における計算作業の約74%が、世界中のPS3ユーザーに支えられているという。

 また、PS3の計算能力は犯罪捜査にも応用されている。アメリカ国土安全保障省のサイバー犯罪センターでは、犯人がコンピュータにかけたパスワードを解析するために、PS3を利用している。例えば6桁のパスワードの場合282兆近くのパターンがあるが、複数のPS3を組み合わせれば1秒間に400万通りの組み合わせを試すことができる。このシステムが主に活躍する現場は、なんと児童ポルノの取り締まりだという。犯人秘蔵のロリ画像を押さえるため、厳重にロックされたハードディスクの中身を調べ上げるのだ。日本でも児童ポルノの単純所持が禁止されれば、警視庁はPS3を導入するのだろうか……。

 さて、平和的な利用だけであれば手放しで喜べるのだが、あまりの高性能に軍事に転用されてしまうケースもある。アメリカ空軍は昨年3月にPS3を300台購入、レーダーシステムや画像解析など様々な目的で運用している。さらに今年11月、2200台もの追加購入を予定していることが明らかになった。過去にも、PS2がミサイルの弾道計算に使われるおそれがあるとして、中東諸国への禁輸措置が取られたことがある。老若男女が楽しめる娯楽のための機械が、人の命を奪う兵器に利用されるというのは恐ろしい話だ。

 どうせだったら、国家間の揉め事はすべてゲームの優劣で競うようにすれば良い。世界中の国々が日本のゲーム機を買うようになれば、ボロボロになった日本の懐も潤うしイイことずくめ……なんて甘過ぎか?

「PlayStation 3(120GB) チャコール・ブラック」

 
FF待ち?


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