『東京マ○コ園』

 これをただのバカげた妄想として扱うか、高度なナンセンスと見るか、もしくは近未来の日本の姿と説くか。これこそ見る者の感性に合わせて味わいが大きく変わる作品といえよう。

 『東京マ○コ園』なる架空のテーマパークを舞台に、園内を紹介するというスタイルで進行していく本作品。ここでのアトラクションは全てマ○コ。オンナは人権を持たずただのマ○コとして扱われ、生のマ○コを、梨や花の如く自由に鑑賞し味わっていくための娯楽施設という、ギリッギリのスパイスがなんとも言えない味わいなのだ。

 まず、入園すると出迎えてくれるのがマ○コローズたち。全裸のまま植木鉢に立たされた女たちがマ○コから甘いにおいを漂わせ来るものを歓迎する。勿論、触ることも味わうことも可能で、バラたちが抵抗したり口をきくことはない……らしい。う~ん、スゴイ発想だ。そんな具合で、鑑賞用マ○コが出荷されるまでを描いたり、大型プランターで育てられる様子や品評会まで、マ○コの魅力が描かれていく。その中で入園者がセックス……もとい、おいしく味わう様子も映し出されるとハッとしてしまう。彼女たちが生き物であることを思い出させてくれるからだ。それがなければ、うっかり植物扱いしたまま鑑賞してしまうところだったのだ。そんなことあるはずないって? さて、そうかな~?

 筆者の理性が狂っていったように、見る者全てが不思議な感覚に誘われるはず。ギャグみたいな発想の中に、なぜか人間の奥深い欲望を見たような気分にもなり、それでいて無条件に股間が疼いてしまい……。
(AV評:文月みほ)

東京マ○コ園

◆メーカー:SODクリエイト◆品番:SDMS-869◆時間:120分◆価格:2980円

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