主にPCゲームや小説の挿絵などで、ちょっぴり（場合によりとっても）エッチな美少女を描く、”萌え絵師”。彼らがパッケージイラストを手がけた商品「萌え米」や「萌え酒」などのメガヒットが相次ぐ昨今、オタクならずとも”萌え”というキーワードについて考え、意識せざるを得ない場面はかなり増えてきたのではないだろうか。
そんな萌え絵業界の中でもひときわ異彩を放ち、熱烈なファン層を持つ絵師のひとりに”みさくらなんこつ”という人物がいる。
去る7月、同氏が制服デザインやメニュー考案を手がけた、ハーレム居酒屋『こくまろみるく』が秋葉原にオープン。店名からして楽しい妄想をかき立ててくれるではないか。期待を胸に、行ってみた。
「いらっしゃいませ」の声で出迎えてくれたのは、ウエイトレスの初音ちゃん。居酒屋らしからぬ落ち着いた雰囲気だ。それにしても制服がかわいい！ ポイントを尋ねると、「胸のハートと頭のティアラ、それから……この、背中のリボンにも注目してほしいです」とのこと。クルッと振り返った瞬間の「見えそうで見えない、でも場合によっちゃ見えるかも!?」と思わせるスカートのフワフワ感がニクい！ やっぱり美少女漫画とか好きなの？ の問いには、「あー。Hゲーム系の画集とか、つい買っちゃいますよねー」とコアなお返事。
そんなちょっぴり（？）オタクな初音ちゃんの勧めに従い、「こくまろステーキ特製ミルク添え」をオーダー。しばらくして出来立てのステーキを運んできた初音ちゃん自ら、「それでは、ミルクサービスを失礼します」と、胸にかけていた哺乳ビンのミルクをピュ～っとかけてくれる。
「メニューにミルクマークが描いてある料理やカクテルには、ウエイトレスがミルクをかけてさしあげるサービスが付くんです。キャストとコミュニケーションを取りたい方にはオススメですよ♪」ということだ。
さっそく「いただきま～す」とステーキにかぶりついたところ、う、旨い!! 失礼なことを言ってなんだが、正直、エッチな制服がウリの店だと思ってたから味には期待していなかった。それが意外！ 本気で旨い、軟らかい!!
「秋葉原という土地柄、いわゆる”萌え産業”の店として見られがちですが、当店はまずレストラン以上のサービスを提供できる居酒屋、ということをコンセプトにしています。衣装やミルクサービスは、あくまでその上での付加価値です」と語るのは店長の安達氏。
これは落ち着いて話せる場所が欲しいオトナなアキバ住民に、格好の新スポットが誕生したのかもしれない。
（取材・文＝瀧昌臣）
◆ハーレム居酒屋『こくまろみるく』
【住所】 千代田区外神田3-10-12 日加石油ビル4F
【TEL】 03-3255-5906
【営業時間】火～日：17:30～23:30
【メニュー例】
こくまろステーキ特製ミルク添え ￥1,200／
メス豚のすぶた・スイートチリ仕上げ ￥800
／オリジナルカクテル ブラックorホワイト ￥600
◆みさくらなんこつ
神奈川県生まれ。2001年成年向け漫画家としてデビュー。コミケ出場2回目で主催同人サークル『ハースニール』が外周サークルになり、その鮮烈なデビューが話題になる。オフィシャルHP「みさくらなんこつハ－スニール」
ビビっときたらお店へGO！