芸能界デビューは今から8年前の2001年。アイドルユニットのメンバーとして活動を開始し、その後はアイドルフェイスとGカップ美巨乳という魅惑のギャップボディを武器にグラビア界でも大活躍。写真集、着エロDVDでもヒットを飛ばしていた琴乃ちゃん。満を持して2007年にSODstarとしてAVデビューを飾ると、これまたヒット連発。愛らしいルックスを裏切らない清純かつ大胆なセックスで多くのファンを魅了してきた。最近では地上波TVの深夜音楽番組にも登場し、ますます人気はウナギのぼりに。そんな彼女が人気絶頂の今、突然のAV引退を発表。なぜ今なのか? その理由は? どのメディアにも先駆け、我々メンズサイゾーが引退インタビューを慣行。彼女の胸のうちを探る。
デビューから2年半、完全引退を決めた理由とは
──他のSODstarの女優たちは、SOD卒業後も他のメーカーに移籍して活動を続けていますが琴乃ちゃんは?
琴乃 私は完全にAVを引退します。今までも、AV女優に専念するのではなく、芸能活動も続けていたんです。その中でも一番大事にしてたのが音楽活動。これからは音楽に集中していきます。
──AVデビューから2年半で引退を決めた理由は?
琴乃 2年半かぁ。飽きっぽい私がよくこんなに長くできたなぁと関心してますよ(笑)。最初は1年持つかな~って不安もあったんですよね。AVはある程度、自分の知名度を上げるための活動だとは考えてたのね。で、そろそろいいかなぁ~と思えたので引退を決めました。
──やり尽くしたという思いはありますか?
琴乃 ありますね。2年半やってきて、やりたいと思っていたことは全てやらせてもらったし、やり尽くした今が引退の時なんじゃないかって。
──これまでに出演された本数は?
琴乃 う~んと29本ですね。あぁ~、がんばったぁ(笑)。
──デビュー時にインタビューした際、グラビアの作られたイメージが苦手で、AVはストレートに自分が表現できる場であることが嬉しいという話をしていましたよね。ここまでAVを撮ってきてその思いは変わりましたか?
琴乃 いいえ、そのままですね。AVのお仕事は自由にやらせてもらってましたから。と言っても、規制される部分も少しはありましたよ。髪型とかね。でも、着エロモデル時代に比べると私が私のままでいられたし、基本的に楽しんでお仕事ができてましたね。今思えば、それはSODが女優を大事にするメーカーだったからなんですよね。それは、本当にありがたかったし、恵まれてましたね。
──2年半の間に精神的にも成長できましたか?
琴乃 精神的にも成長できたし、セックスも上達したし(笑)。デビュー当時はセックスに自信がなくって、オナニーのプロって公言してたくらいですからね。ネタとかじゃなくって、5秒でイケちゃうんです。プロ級でしょ?(笑)。
──オナニーのプロ(笑)。それは作品の中でも活かせたとか?
琴乃 それがね、こんなにAV撮ってるのにオナニーのシーンがあるのがたったの3本! だって尺が持たないんだもん。尺を持たせるために頑張って長引かせる努力してて(笑)。イキやすい体質なんですよね。
──セックスの苦手意識はなくなった?
琴乃 そうですね。やっぱりセックスは人対人ですることだから、大事なんだなって思えるようになりました。それまでエッチに楽しいイメージがなかったけど、やっていくうちにこんなこともあるんだ、こんな楽しみもあったんだという発見が多くて。
──女性らしさも磨かれてきたのでは?
琴乃 う~ん……だといいな。AVってカメラアングルによって女らしく見えたり、すごい技を使ってそうに見えるけど、実際にやってみろと求められたらできるかどうか……。まだまだ未熟ですね。でも、自分的には成長したっていう実感はあるんですよ。だからAVは完全燃焼。もぅ絶対に戻ってきませんからね!!
目標はメジャーデビュー! 音楽活動でSODに恩返し
──AVと平行して音楽活動をやられていますが、AVに専念しようと思ったことは?
琴乃 ないです。そこは2年以上やってきてもブレたことはありませんから。あのね、最初のうちは、私は音楽続けるためにAV出てるけど、それを理解できない奴はついてくるな、くらい思ってたの。バッシングされるならそれでもいいって。でも実際は違ってたんだよね。私が歌ってる姿を見て、私のやってる音楽が好きになったと言ってくれる人も多くて。AVも捨てたもんじゃないよね。支えてくれるファンがいっぱいいて、私の全てを見てくれて応援してくれるんだから。
──ではAV業界を見捨てるわけではないのね(笑)。
琴乃 そりゃぁ勿論。だからTVで歌う時にもAV女優の琴乃として出てたし。
──深夜番組の企画で歌っていたときだよね。ファンの反響は?
琴乃 私が音楽をやってることは知っている人もいたけど、実際に歌ってるところを見た人は少なかったんですよ。ライブもやってましたけど大々的に公表してなかったので。だからアイドルっぽい歌を歌うと思ってた人が多かったみたいで、ちゃんと歌ってるのを見て感動してくれましたね。それと、女の子のファンができました!
──芸能活動とAV女優の仕事を分ける女の子もいるけど、琴乃ちゃんがAV女優として歌手活動をしているわけは?
琴乃 だって勿体ないでしょー。AVでの実績があるってことでいろいろ広がるものがあるからね。私のAVで『生姦』ってのがあるんだけど、それ曲名にもしてるの。字は違うけど、イメージは同じ。作品が爽やかなロードムービー風なので、曲の方も爽やかなロック調(笑)。
──AVと歌手活動をリンクさせてるんだ?
琴乃 そうそう。AV女優の琴乃のファンにも喜んでもらえるでしょ。それから夢があってね。今後、音楽のプロモーションビデオを撮る時には、SODstarの女の子に出て貰いたいって夢。それでSODにも恩返ししたいなって思ってるの。
──SODスターのコンセプトは、普通のAV女優を育てるのではなくて、マルチな能力を育てる場であるってことだもんね。夏目ナナちゃんが女優になったように、琴乃ちゃんはミュージシャンになってそれを完成させるわけだ?
琴乃 そうなの! だから、これからが勝負だなって思ってる。ここまでは甘えてこれたけど、ここからは自分の力が試されるからね。
──SODの後輩女優たちの為にも?
琴乃 そうだね。この前、うさぎつばさちゃんにもAVの仕事について相談されたし。頑張らなくちゃなって思うよ。
──どんな指導をしたの?
琴乃 指導っていうかね、やっぱりAVってそれなりに大変なこともあるし辛いこともあるからね。だから、いやなことは絶対にいやだとみんなに伝えなさいって(笑)。我慢してる女の子を見てるの辛いからね。『あんまりキツかったら言わなくちゃだめだよ。あんた女優なんだよ?』ってね。悪知恵ばっかり教えてるからマネージャーが渋い顔してたけど(笑)。
引退作も琴乃テイスト炸裂、ファンへの感謝を形に
──引退作について伺います。最後の締めくくりがファン感謝祭ですが、どう思いましたか?
琴乃 嬉しかったですね。それに楽しかった。宴会場にファンを集めて、お風呂でヌイてあげたり、夜這いしてみたりとか。やりたい放題させてもらった感じ(笑)。
──え? ファンのリクエストに答えるのがファン感謝祭じゃないの?
琴乃 ううん、逆。私がファンに感謝したいから好き放題したの。Sだからね、私(笑)。
──どこまでしたの?
琴乃 セックスまで。ファン感謝祭だから、ファンが喜んでる顔が見たかったの。私ね、琴乃になったからSになれたと思うのね。プライベートではMだと思ってたから。だから琴乃として強気なセックスを楽しみたかったというのもあるし。プライベートに戻ったら、きっとこんなセックスできなくなると思うから。
──プライベートと琴乃のキャラはまったくの別人?
琴乃 ううん、それはないかな。セックスだけ別ってこと。キャラはね、最初はちょっとブリブリしようとしてたんだけど、途中からめんどくさくて素になってきちゃった。ブリブリの方がモテるんじゃないかなって思ってたんだけど、やっぱムリ。その辺は自由すぎたかもね。
──その気さくなキャラもモテる理由だと思うんだけど?
琴乃 ぜ~んぜん違うよ。飲み会に行ってもこのまんまだから。でも今度一人づつ聞いてみようかな? 『本当はやりたいんでしょ?』って。うんって言われても、ヤラせね~よって答えるけどさ(笑)。
──そこまで言えちゃう(笑)? 男を見る目も相当やしなわれたでしょ?
琴乃 ん~、どうかなぁ。いつも好きになる男のセンスが悪いって言われる(笑)。あの男優さんっていいよねって女優同士で話してると、優しいからでしょって聞かれるの。でも、顔が好きっていうと、変な顔されちゃう。芸能人で一番好きなのは、もう中学生(よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のピン芸人)! キャラじゃないよ、顔! 昔は品川庄司の品川さんも好きだったけど、最近はおしゃれになってきちゃったから冷めた(笑)。
──B専?(ブサイク専門の略)
琴乃 そのつもりはないけど? 一目ぼれもあるし。
──え~、相手はどんなタイプであれ、男として気になると積極的に告白するの?
琴乃 しないっていうか、できない。相手が友達としてくれたメールでも保護して見直したりするタイプだから。たまに間違って送信したこともあるけどね(苦笑)。
──恋愛に関してだけM?
琴乃 うわ~、やだ~。でも、そう見えるよね。実際に、好きな人に昔のメールを全部削除しろって言われたら消すし、携帯ごとその人にあげちゃうかも。昔から携帯見られるの好きだから。浮気とかしたら言っちゃうし。
(後半へ続く/取材・文=文月みほ)
琴乃ちゃんの記念すべきデビュー作