「フェチ」とは性的嗜好のひとつでフェティシズム（fetishism）を略した言葉。性的興奮を示す傾向を指す俗語で、「倒錯」とか「崇拝」とかの意味合いもあるんですが、一般的には「○○が好きな人」ぐらいの意味で使われてたりします。脚フェチとか尻フェチが有名なところで、仮に、「俺、脚フェチだから」と宣言したところで、「ああ、この人は美脚大好きっ子☆なのか」的な受け取られ方をするんじゃないかな。そのくらい「フェチ」って単語自体が浸透し、市民権を得てたりするわけです。あっ、ちなみに「脚フェチ」と「足フェチ」は微妙に別ものです（笑）。
ところが、そんな世の中に溢れるライトフェチな人たちに隠れ、ナマっちょろいフェチなんてぶっ飛ばす尖がった嗜好をお持ちの人たちも確実にいるのです。そして、そんな尖鋭的な人たちから絶大な支持を得てマニア心をくすぐる動画を制作しているメーカーさんが、COCOA SOFT（ココアソフト）さんなのです！ そんなCOCOAさんの作品から、フェチ心をちょっとだけ覗いてみましょう。
はい、いきなりコレです！ ドロまみれで女性の原型すらあやふやな状態に（笑）！ 僕も濡れた女性の身体は好きです。大好きです！ 2年前にダウンロードしたローションプレイのエロ動画がいつまでたっても捨てられません。汗をかいてる女性も好きです。いまなんか梅雨真っ最中だから、用もなくラッシュ時の電車に乗りたくなります。フェチ界では有名なジャンル、ウェット＆メッシー（濡らしたり汚したりするフェチ）なんて最高にムラっとくる。この手のフェチにとってはここが究極到達地点なのかしら？
続いては特殊ペイントもの。まるでアメコミ『Xメン』のミュータントかのようなこの佇まい。素敵過ぎます。女装やコスプレなどの変身願望に近しい感覚なのかもしれません。服ではなく素肌に直接上書き保存的な感覚が、別人格へトランスフォームするには最適なのかもしれません。
これぞ、究極！ 人間真空パック!! COCOAさんには、制服、気絶、悶絶、錯乱、絶叫、呼吸停止、失神と名づけられた作品があります。五感を閉じることで人はどういう反応を示すのか、そしてそこからの開放感、それは生＝性に繋がる未知の世界。
白濁色だったり、チョコレイトだったり！ なにかにまみれるというのは、どんなフェチなんでしょ。大きな愛に包まれたいってことなんでしょうか？ 素材（チョコ）との距離感ゼロの密着愛？
ふぁー、ホントにいろんなフェチがあるものですね。なんでまたこういうソフトを制作するようになったのかCOCOA SOFTさんに聞いてみました。
──フェチのてんこ盛り状態ですが、ソフトを制作するきっかけはいったい何だったんでしょう。
COCOA ボクのおかずにしたい映像を製作するという事が目標で、フェチという感覚にはあまりこだわっていません。制作のきっかけは、単純に、ボクの見たい映像が無かったので、自分で作る事にしたってだけですね。
──制作時の苦労や失敗談などは？
COCOA 全ての作業（映像製作、販売、ホームページの運営管理、事務的処理等）を一人でこないしているので、他のメーカーさんより苦労も失敗もしているかと思います。
うんうん、なるほど。自分の嗜好に合った作品がなかったから自分で作った。ひとりですべての作業をやることで、納得のいく作品（嗜好）作りに没頭できるってことなんですね。
性に関して妙に規制されている日本は、その分、独自の文化を作り上げていたりして、今や世界に通用するフェチ大国になっちゃっているわけです。
たとえばAVやエロ本のモザイク。もし、モロ出しOKだったら、モロ出しの部分にしか意識がいかないはず。モザイクがあるからこそ、プレイの内容だったり、演出方法に創意工夫がなされた結果、いまや、日本はエロの面でも技術大国となりました。「moe」や「bukkake」といった単語が海外でも流通してるんだもん、これはすごいことです。フーゾクの世界では、「本番ができなければAF（アナルファック）すればいいじゃない」とばかりに、AFが一般化したこともありました。処女なのにAF可能ってコもいたし（笑）。だけど、抑圧があるゆえにこういう突然変異が生まれたり、抑圧を突き破ってきたものには突き破るだけのパワーがあるわけよね。
まっ結局、「（いろんなシガラミを）突破せよっ！」ってことです。
（文・ずみっちょ）
フェチの世界にようこそ♪