新人女優のデビュー作には、素顔と女優の狭間で揺れ動く本能の喘ぎが刻まれている。演じるセックスなど知らない彼女たちが、最初に漏らしたためらい混じりの喘ぎ声がそれだ。大げさな言い方をするならば、その一声に女優個々のセックスの記憶を垣間見ることすらできる。
本日紹介する小桜沙樹ちゃんは、セックスが始まる直前まで、高層ホテルの窓辺から夜景を見ろし、なぜかタマゴサンドをほおばっていた。勿論、演出のひとつだろう。女優然とした笑顔を浮かべ手際よく質問に答えていく。そんな完全女優体の彼女が素顔に戻されたのは、自慢の美尻を愛撫された瞬間。上品な喘ぎ声を上げ恍惚の表情を浮かべたかと思うと繊細なセックスを愉しみ始める。その自然な喘ぎは3Ｐでも乱れることはなかった。つまり、彼女の快感は男優の派手なパフォーマンスに左右されないということだ。きっとこれまでもやんわりと主導権を握る惹きこむセックスを楽しんできたのだろう。そう感じた瞬間から、私もまた彼女の魅力に囚われたひとりとなった。
（ＡＶ評：文月みほ）
◆メーカー:美◆品番:BBI-051◆時間:120分◆価格:2980円