黒髪のロングヘアに、大きな瞳が印象的なエキゾチックな顔立ち。モデルのように伸びやかなスレンダーボディーに、触れたら壊れそうな儚げな佇まい。浮世離れしたような独特の雰囲気で唯一無二の魅力を放つ辻本杏は、2012年10月にグラビアアイドルとしてデビュー。約1年半の活動を経て、2014年3月13日にteamZEROの専属女優として『辻本杏 AVデビュー』でAV女優に転身。優等生然とした雰囲気からは想像もつかない本気度の高いカラミで、瞬く間に人気女優となった。現在は恵比寿★マスカッツのメンバーとして、レギュラー番組『マスカットナイト』(テレビ東京)で垣間見せるネガティブキャラがウケて、新たなファン層を獲得している。
謎多き辻本杏とはどういう女の子なのか、その素顔に迫る!
――AVデビューして、ちょうど2年が経ちますけど、AV女優らしくないというか、まったく業界に染まっていない印象を受けます。小さいころはどんな女の子だったんですか。
「小学生のころは、人見知りしないタイプで目立ちたがり屋だったんですよ。でも中学生になると人前に出るのが恥ずかしくなったんです。急にクラスの人数が増えたのもあってか、目立つのが苦手になって…。もともと友達を作るのは苦手だったんですけど、より相手から話しかけられないと喋れない、みたいな。ずーっと学校で本読んでましたもん」
――小学校のころから読書好きという訳ではなく?
「小学校のころは友達と鬼ごっこするような、わりと活発なタイプでした」
――中学時代は部活に入っていなかったんですか。
「絶対何かに入らなきゃいけない学校で、家庭部というのに所属して、裁縫したり、夏休みに学校行って料理したり。でも幽霊部員でしたね」
――ほかの部員も辻本さんみたいに引っ込み思案な子ばかりだったんですか。
「大人しい子やオタクっぽい子が多かったですね。あとは部活をサボりたい、ちょっと派手な子たちも数人いました」
――友達付き合いが苦手で読書に逃避していたような感じですか。
「ですね。人と接するのが面倒くさいのもあったし、女の子が怖いのもあったし」
――部活をサボって何をしていたんですか。
「真っ直ぐ家に帰って、パソコンでオンラインゲームをやってました」
――典型的な暗黒の学生時代ですね(笑)。お気に入りのオンラインゲームは何でしたか。
「中学時代はゴルフゲームの『バンヤ』ですね。キャラが可愛いから携帯ゲームでやっていたんですけど、中学生になっておじいちゃんが勝手に自作のパソコンを送ってきたんですよ(笑)。それをキッカケにオンラインでもやるようになって」
――よりによって自作ですか(笑)。かなり若いおじいちゃんなんですか。
「当時で70代だったと思います。そのパソコンも分厚くて形も古かったですけどね。重くて持てないぐらいだったし、画面も粗かったんですけど、普通にゲームはできていたんです。あと『ルーセントハート』にもハマりましたね。このゲームもキャラや衣装が可愛かったんですよ」
――学校には真面目に通っていたんですか。
「基本的にそうでしたけど、嫌なことがあったら逃げてました。登校はするけど、先生の目を盗んで家に帰っちゃうんですよ。荷物を持って帰ると目立ってしまうので、何も持たずに帰宅するんですけど。早退扱いになって、後でお母さんが荷物を取りに行くんです。もちろん、お母さんから怒られますけどね」
――ちょっとした問題児じゃないですか。
「一回先生が追いかけてきたこともあるんですけど、そのまま学校には戻らなかったです」
――そういう意志の強さはあったんですね。嫌なことって具体的にどんなことですか。
「けっこうキャピキャピしている、いじめっ子グループみたいな女の子たちがいて、私自身がいじめられた訳じゃないんですけど、仲の良い友達が標的にされていたんです。その子を守ろうって気持ちもあって、睨み返したり、言われたことに言い返したり。でも相手には何の効果もなくて、ムカついて帰っちゃうんです。あと一回だけ男子と喧嘩して帰ったこともあります」
――それは口喧嘩ですか。
「普段は仲のいい男子なんですけど口喧嘩になって、シャーペンを投げた(笑)。そしたら当たっちゃったんで、相手も仕返しで手を出してきたので帰りました」
――意外に喧嘩っ早いんですね(笑)。人付き合いが苦手なわりには、仲のいい男子はいたんですね。
「女子よりも男子のほうが扱いやすいですからね(笑)。男子は話しやすいけど、女子はグチグチしてるから面倒くさくて、本当に仲の良い子じゃないと話したくなかったんです」
――男子を異性として意識していた訳ではないんですか。
「憧れている男子はいましたよ。学校で1、2を争うぐらいのイケメンで、谷原章介さんに似た優しい雰囲気の人。サッカーをやっててモテてました」
――具体的に好意を示したことはあるんですか。
「ないです、ないです。喋ったこともないし、遠くで見てただけです」
――恋愛に興味はなかったんですか。
「興味はありましたけど、実際に付き合いたいとまでは思わなかったですね」
――中学時代の、将来の夢は何だったんですか。
「介護士になりたかったです。どうしてなりたかったのかは覚えてないんですけど、たぶん授業で習った影響かなと思いますけど」
――高校生になってからもキャラは変わらなかったんですか。
「そうですね。案の定、友達を作るには遅くて。あと女子校ではないんですけど、女子の比率が多かったんです。私のクラスは三十数人いて男子が三人しかいなかったですからね」
――それは極端に男子が少ないですね。
「ファッション系の学校だったんです」
――介護士を目指していたのにファッション系の学校ですか。オシャレが好きだったんですか。
「ゴスロリ系の服が好きで着てたけど、別にオシャレじゃなかったなぁ…。たぶん服を作りたかったんだと思います。家庭部の時も部活に出るのが嫌だっただけで、裁縫は好きだったんですよ」
――ただでさえ女子嫌いだったのに、ほぼ女子校に近い環境は大変ですよね。
「男をとっかえひっかえしているような目立つ女子たちがいて、ちょっとしたことで言い合いとかしてました。しかも私は一人なのに、あっちは大人数でくるんですよ。ただ高校は家から遠かったので、帰りはしませんでした(笑)。単位も厳しいので、ムカついても我慢してましたね」
――目立つ女子に対して怯まなかったんですか。
「怯まないですね」
――基本的に向こうっ気が強いんですね。高校時代に好きな男子はいなかったんですか。
「クラスにいた三人のうちの一人が目立つタイプで、その人のことが好きでしたね。見た目はチャラくてタイプじゃなかったんですけど、ほかにいいなって思う男子がいなかったから」
――その男子のことも遠くから見ていただけですか。
「高1の終わりから付き合ったんですよ」
――潤いのない学生生活から急展開じゃないですか! どういう流れで付き合うことになったんですか。
「気持ちを溜めとくことが我慢できなくて、自分から告白しました。直接じゃなくてメールだったんですけど、けっこうな長文を送って。そしたら電話がかかってきて『付き合おう』って展開になって」
――どんな内容のメールだったんですか。
「最初は普通にメールをやり取りしてたんですけど、途中で『我慢できないから言うけど』みたいな感じで」
――思いが抑えきれないと(笑)。
「うわぁ、恥ずかしい…」