現役ながら「伝説のストリッパー」と称される若林美保。日本ストリップ界の旗艦劇場・浅草ロック座に所属して、フリーの女優として舞台やピンク映画にも出演し、AV女優としての顔も持つ。そんな彼女は、大人の妖艶さ、少女のようなあどけなさ、洗練されたスタイリッシュさを兼ね備え、さまざまな表情で多くのファンを魅了してやまない。モデルやパフォーマーなどマルチな活躍を見せる彼女に、仕事への思い、そして表現することの醍醐味を聞いた。
――東北大学工学部を出られたとか。
若林美保(以下、若林):よく驚かれるんですけど、そうなんです(笑)。うちは親も姉兄も理系で頭がよく、私は一番デキが悪かったんですが、仙台に行けばひとり暮らしができると思って。あんまり深いことを考えないで入学しちゃった感じ。それでも大学ではバイオ工学を学んで、そのまま研究を続けようかと大学院進学も考えました。
――優等生だったんですね。
若林:高校では生徒会に入っていたし、先生が求めることはわかっていたので優等生を装って内申点はよかったタイプですね。それなりに悪いこともしていたんですけど(笑)。まあ、うちは親が厳格だったので、人が喜ぶようにいい子のフリをするのはわりと上手だったかな。
――どんな大学生活を?
若林:憧れのひとり暮らしが叶って楽しかったですよ。キャバクラでバイトしたり(笑)。親は相変わらず厳しくて、バイトも不特定多数の人と接する喫茶店ですら禁止で、家庭教師はOKっていう感じでしたけど…。でも早くお金を稼いで自立したかったので、内緒で働いてました。キャバクラでは指名を取ったりしてけっこうガッツリやってましたね。大学卒業後は、当時付き合っていた彼が東京の実家に帰るというので、だったら私もと一緒に上京しました。