今からおよそ10年前、デリヘル激戦区の渋谷でニッチなサービスを売りにする風俗専門店が誕生した。その名も『くすぐり宅配便』。店名からもわかるように“くすぐり”をメインサービスとしたデリヘルだ。
今回インタビューに応じてくれたのは、その『くすぐり宅配便』で店長を務めるエレガンス宮本氏。昨年11月に『No.1風俗店長が極めた 女性にキモチよく働いてもらうマネジメント術』(こう書房)を著し、デリヘル界の風雲児として注目を浴びる人物だ。
一般企業でさえ、起業から10年以上生存しているケースは30%に満たない(05年経済産業省調べ)。入れ替わりの激しいデリヘル業界では1%ほどだとも言われている。そのなかで“くすぐり”という特殊な風俗で10年も生き残ってきた秘訣と、ベールに包まれたサービスの実態を直撃した。
──くすぐり専門風俗店を起業しようと思ったキッカケをお聞かせください。
エレガンス宮本(以下:宮本):僕の直感ですね(笑)。テレビの深夜番組でくすぐりビデオの特集を観てハマっちゃったんです。
――オープンするうえで特別な準備はなさったのですか?
宮本:特にこれといったことはしてません。ただ、女の子を集める前にウェブ上でオープン告知をアップしていたので、もうやるしかないって感じでしたね。
――女の子が集まっていない段階でのオープン告知とは思い切りましたね。
宮本:サービスがくすぐりなので、正直マーケティングもやりようがありませんでしたし。一生懸命女の子を募集しましたね。
――募集の方法は?
宮本:本当に求人広告だけですね。うちはサービスがソフトなので、女の子も門を叩きやすいんだと思います。ですから、何とかオープン前に女の子が集まってくれました。
――オープン当初から軌道に乗りましたか?
宮本:おかげさまで、くすぐり専門のネット掲示板で話題になりまして。お客様はマニアの方が多いですから、くすぐりに関する情報には敏感なようです。その点はニッチなサービスを売りにするメリットだと思います。