14日、カリスマAV男優の加藤鷹が、都内で記者会見を開き年内での引退を発表した。引退の理由は、「50代となった今、自分のやりたいことをやってみたい」と説明。また、会見では年齢を3歳詐称していたことも明かし、話題を呼んだ。
AV業界のみならず、各界に衝撃を与えたこの引退会見は、Yahoo検索ランキングでも1位になるなど、その波紋は想像以上に大きく、ネットでは「ひとつの時代が終わった」「この人にはお世話になったわ」と引退を嘆く声が多く見られた。しかし、その素顔は意外にもヴェールに包まれたままのようで、「どんぐらい稼いだんだろ?」や「結局、何がすごかったのかわからん」という声もあった。
そこで、複数のAV関係者に加藤鷹について聞いてみると、意外なエピソードが出てきたので、その一部を紹介したいと思う。
●地元・秋田での素人時代の経験人数は500人
AVに携わる以前の25歳ぐらいまで、水商売などもしていた関係で、数々の素人女性と関係を持ったらしい。この時点で、すでに一般人を凌駕。当時、地元で抱いていないのは子供かオバサンだけだったという。
●かつては日立の営業マンだった
高校卒業後、地元の日立に入社。ビデオカメラ販売の担当となり、そこでカメラの技術を学んだことが契機となり、カメラマンを目指すようになった。
●初めてのAV現場は、男優ではなくADだった
当初はカメラマンを希望していたが、テレビ製作会社に軒並み断られて、AV会社の面接を受ける。カメラアシスタント兼ADとして現場でアルバイトを始めた。
●AV男優以前にバンドをやっていて、財津和夫に紹介されたこともある
23歳の頃に秋田でバンドをしていたことがあり、秋田出身のフォークデュオ『とんぼちゃん』と知り合い財津和夫に紹介された。東芝EMIにも目をつけられていたが、メインの女性が脱退して、あえなく解散。
●東京に出てきた当初、八日間ほど7円だけで生活したことがある
ほとんど餓死寸前だったらしい。チャルメラを4分割して食べていた経験も。その後、何も知らないはずの母親からの仕送り3万円を元手にパブでバイトを始めた。
●ギャラは1本7万7777円
現状で、普通のプロ男優の相場は4万円。2005年当時、7万円クラスの男優は他にいなかった。バブル期のギャラは不明。
●実はイカなかった女優もけっこういる
潮吹き職人すぎて、潮は噴いてもイケなかった女優も数多くいるらしい。ただし、最高に気持ちよかったという女優も星の数ほどいる。
●俗に言うゴールドフィンガーは右手の中指と人差し指
鷹さんが、ものすごい深爪だというのはもっぱらの噂。しかし、左手と右手では異なるらしく、深爪なのは右手の中指と人差し指だけ。2本で何千人もイカせたのだから、国宝級とも言える指である。まさに、ゴールドフィンガー。
●コーヒーをかなり大量に飲む
AVの撮影現場には、鷹用コーヒーなるものが用意されているという。撮影の合間にホットのコーヒーだけを呑む。ちなみに、コーヒーが飲みたいときは、ADに「ヒーコー!」と言うらしい。
●撮影現場にパンツをいっぱい持ってくる
少なくとも20枚。パンツの柄をその現場に合わせたりする。ボクサータイプやビキニタイプなど、様々な種類がある。それらが収納されたバッグは『パンツケース』と呼ばれているらしい。ちなみに、普通の男優は持ってきても5枚程度。
●プライベートでAV女優の悩み相談をしている
性的な悩みでも人生相談でも何でも答えてくれるらしい。女優にかぎらずライターが電話しても相談に乗ってくれる。カラダの関係だけでなく、ココロもイカシた男優ということか。
というわけで、絡んだ女優8,000人、出演作約1万本を越えるAV界の至宝がとうとう今年いっぱいで画面から消える。あの独特なセリフ回しは一度聞いたら忘れられない人も多いだろう。今回、インタビューした関係者も総じて「時代の終焉」を感じていた。だから、あえて私は言いたい。「え~? もうイッチャうのぉ~?」と……。
(文=中河原みゆき)