志村けんは高橋真麻が苦手!? 明石家さんまがグッタリ!? ラジオで本音を漏らす芸人たち

rajimani0812main.jpg※イメージ画像:『ラジオマニア2013』三才ブックス

 2000年ころから徐々に聞かれるようになった「若者のテレビ離れ」や「テレビがつまらなくなった」という声。その要因がインターネットの普及であることは言うまでもないだろう。しかし、ネットという新しいメディアが台頭する中で、テレビよりも古いメディアであるラジオの人気が高まっている。

 今年5月にビデオリサーチ発表した「2013年4月度首都圏ラジオ調査結果」によると、20代男性のラジオ聴取時間は1日当たり99分。2012年の同じ時期の調査で65分だったものが、約1.5倍に増えているのだ。なぜ今改めてラジオ人気が高まっているのだろうか。

「やはりiPodの人気やスマートフォンの普及が大きいのではないでしょうか。そうしたものを利用すれば、ネットラジオの『Radiko』も簡単に聞けますし、ラジオ派生のポッドキャストも楽しみますからね。特に芸人さんのやっているポッドキャストの場合は、通常の放送でも聴けないような裏話も盛りだくさんですし、ファンならずとも楽しめるものですからね。一昔前までの人気ラジオといえば深夜放送ばかりで、はがき職人と呼ばれるような一部のマニアに愛されていたメディアでした。しかし、それが今では深夜の生放送だけでなく、通勤通学でも聞け、それゆえ気軽に楽しめるメディアになったのではないでしょうか」(業界関係者)

 確かに人気のラジオといえば、『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)や『JUNK』(TBS)といった芸人や人気タレントが活躍する深夜放送ばかり。そして、そこで披露されるフリートークの多くは、テレビでは言えないようなきわどい内容のものもある。

 たとえば9日深夜に放送された『志村けんの夜の虫』(TBS)では、志村が、元フジテレビの高橋真麻について、「アレ、俺ダメだわ」「なんか苦手」「親父さんが怖いからってだけで…」と語っていたりする。フリーアナウンサーについてのトークの流れでこぼれた言葉だったが、意味深な志村の言葉は、決してテレビでは聞けないラジオならではの言葉といえるだろう。

 また、6日深夜に放送された『爆笑問題カーボーイ』(TBS)では、太田が、大暴れした『27時間テレビ』(フジテレビ系)の「大反省会」について、ひな壇に座っていた芸人のほとんどがCM中ぐったりしていたことなどを暴露。さらに、コーナーMCを務めたお笑いモンスター明石家さんまも、CMに入ると加藤綾子と生野陽子の間にしゃがみこんで息を切らせていたと舞台裏を話していた。

 8日に放送された『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)でも『27時間テレビ』について岡村が語り、「大島VS西野」の件には多くの芸人が笑いを忘れてピリピリしていたと本音を暴露している。

 企画やコーナーがきっちりと決められ、収録した後、編集作業を経て放送されるテレビとは違って、ラジオはライブで放送されることが多い。編集などの作為が入らない分、パーソナリティの技量がラジオでは問われるが、その分、言いたいことを言えるというメリットもある。特に近年では、地上波バラエティの自主規制が厳しくなる一方という現状もあって、ラジオ番組を持つ芸人の中には、たとえノーギャラでも続けたいと話す者も多いという。ネットとの相性も良く、芸人たちが本音を吐露するラジオは、これからますます人気を高めることだろう。そんなラジオから、テレビが学ぶことも、1つや2つじゃないはずだ。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
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