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古くは玉山鉄二やオダギリジョー、最近だと水嶋ヒロや佐藤健、松坂桃李など、戦隊・特撮モノに出演することが人気俳優になるための王道と言われるようになって久しいが、一転して特撮出演女優の「その後」は、はなかなか厳しい。
特撮モノに起用される女性の数は男性に比べて少ないため、単純に比較はできないが、ここ20年で見ても、さとう珠緒に千葉麗子、来栖あつこなど、特撮モノに出演後、女優業で大成したとは言い難い名前を数多く見つけることができる。
それでも芸能界に居場所があるだけマシで、『爆竜戦隊アバレンジャー』(テレビ朝日系)のいとうあいこは建設会社役員と、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(同)の福井未菜は元ジャニーズJr.とそれぞれ結婚し、ひっそりと芸能界を去っていった。
そんな中、2010~11年放送の『天装戦隊ゴセイジャー』ヒロインを務めたさとう里香も、行方がわからなくなっている。彼女は08~09年に朝の帯番組のお天気キャスターをしており、当時大人気だった『クイズ!ヘキサゴンII』(フジテレビ系)で準レギュラーを獲得するなど、順風満帆な芸能生活を送っていた。3~4年前はデビューしたてにもかかわらずかなりの数のバラエティ番組に出演。『ヘキサゴン』では、Pabo(里田まい、木下優樹菜、スザンヌ)のヒットで気を良くした島田紳助が、新たなおバカタレントとして発掘した体で、頻繁に登場していた。
しかし、さとうの“おバカ”については、当時から疑惑の声があった。
「Paboの3人は10代のから芸能活動をしていたり、高校中退だったりと、クイズ番組で珍解答をしても違和感はなかったのですが、彼女の場合は大阪の帝塚山大学に通う現役の女子大生だったんです。偏差値は学部学科によっては60台後半のところもある同大学で、彼女が通っていた学部は不明なので何とも言えませんが、現役女子大生なら同じクイズ番組出演でも“おバカ”より“賢さ”で売るのが常。テレビで見る彼女の回答が作られたものであることは否めないですよね。08年に同大学の学園祭に出演したロザン宇治原が出演番組で、同大学の関係者から『彼女のせいで大学の批判が落ちる』と愚痴られたと話したことも」(某放送作家)
つくられたキャラクターを演じていたとしたら、それだけでもストレスだが、輪をかけて彼女を追い詰めたのは島田紳助からの猛烈なアプローチだったという。
「紳助は彼女のことを大変気に入り、番組でも特別扱い。罰ゲームを免除するとか、あまりに露骨なので視聴者も『絶対デキてる』とウワサするほどでした。まあ、紳助がお気に入りの女性タレントを各局で持っている自分の番組にバンバン出演させて、ブレイクに導くのは昔からのことだったので、業界内では特に問題にもなっていませんでしたが…。それをラッキーだと思って利用するしたたかなタレントもいれば、嫌悪感やストレスで辞めたくなってしまうタレントもいますよね」(業界関係者)
彼女は後者だったのかもしれない。所属事務所も男女間のトラブルがしょちゅう露呈しているところだけに、「自分には味方などいない」と感じたのも無理はないだろう。11年の10月にはブログを閉鎖、Twitterも同年4月から更新しなくなり、今では完全に引退状態。奇しくも同年の8月に島田紳助も芸能界を引退しているのだが…。
「他にも多くいた紳助オキニの女性タレントは、寵愛を利用してのし上がり、彼の引退後に軒並み結婚。ペニオク事件などのトラブルもありましたが、みんな幸せそうな家庭を築いています。さとうももう少し芸能界に残っていれば、居場所を作れたかもしれませんが、残念ですね」(前同)
そんな彼女の近況を、偶然うかがい知ることができた。ある事務所のマネージャーが彼女の地元で大阪でこんな話を聞いたという。
「知り合いが飲食店でとびっきり可愛いコを見つけたので、スカウトしようと。よく見てみるとさとう里香だった」
彼女は今25歳。まだまだ芸能人としてやり直しても十分可能性はある年齢だ。この飲食店が喫茶店や居酒屋の類いのものか、はたまたガールズバーやスナックなどの水商売なのかは不明だったが、紳助が引退した今、芸能界にカムバックしてみてはどうだろうか。
(文=浅野 悠)