「脱税」「隠し子」「釈由美子セフレ説」など、さまざまなスキャンダル疑惑が噴出しているミュージシャンのGACKT(39)に新たなトラブルが発生している。来年4月に広島県の三原市久井町に開校する小学校の校歌の制作を依頼されていたGACKTだが、同市教委が彼の脱税疑惑を受け、独自の判断で依頼をキャンセルしたことが判明したのだ。
今年8月下旬、GACKTの事務所や自宅など関係各所に東京国税局査察部(通称マルサ)が踏み込み、これを9月4日に「日刊サイゾー」が報じた。同月6日発売の「週刊新潮」(新潮社)や「週刊文春」(文藝春秋)もこの問題を取り上げている。
市教委は「マネジメント会社が捜査の事実を認めた。公的な性格の校歌制作者として望ましくない」とコメントしており、脱税の有無は別にしても、マルサの捜査が入ったこと自体がキャンセルの理由になったようだ。保護者からは「子供が楽しみにしていたのに、なぜ勝手にキャンセルしたのか」といった憤りの声も上がっているが、校歌が延々と子供たちに歌い継がれていくことを考えれば、疑惑の渦中にある人物を避けるのは仕方のない判断だろう。
これまでもGACKTが税務調査を受けたことは何度かあったが、今回は彼が東日本大震災後に立ちあげた「SHOW YOUR HEART基金」も捜査対象となっており、悪質な“義援金詐欺”の疑惑もある。GACKTに近しい人物は「4億円近く集まった義援金のうち、現時点で2億円しか寄付されていない。寄付を集めた後、GACKTやマネジメント会社の社長が海外旅行に行ったり、高級品を購入したりと急に贅沢を始めた」と証言しており、金欠のウワサが絶えなかったGACKTの急変ぶりと行方の分からない義援金の謎を指摘している。
被災者支援を利用したカネ儲けの疑惑は、これだけではない。2007年に発生した新潟県中越沖地震の際、GACKTはHP上に「このグッズ販売を通じて得た収益は新潟県に寄付されます」と表記し、1個1万円の高額な数珠とキーホルダーを販売した。約3000万円を売り上げたというが、新潟県には200万円しか寄付されていなかった。原価や人件費などを差し引いたとしても、明らかにおかしい数字である。これに関してGACKTのマネジメント会社は「最初から利益の全額を寄付するつもりではなかった。いま思えば説明が不十分だった」と釈明しているが、被災者を食い物にした“詐欺”と断じられても仕方がないだろう。07年にNHK大河ドラマ『風林火山』で越後の猛将・上杉謙信を演じたGACKTと新潟の縁は深いが、こんなガッカリするような証言もある。
「ここ数年、GACKTは新潟県上越市のイベント『謙信公祭』で上杉謙信役を務めていましたが、今年はスケジュールの都合で出演しませんでした。それは表向きの理由で、高額なギャラを提示されたため市側が断らざるを得なかったというのが真相。過去6回のうち、09年もギャラ交渉が難航してGACKTが出演しませんでしたが、客足が急激に減ったため市側がギャラのアップを飲んで翌年から再び出演になった経緯がある。今回も上越市の足下を見て、翌年からのギャラを上げるつもりなのかもしれません」(芸能ライター)
出演中のドラマ『悪夢ちゃん』(日本テレビ系)が初回から高視聴率を記録し、役者としての再評価も高まっているGACKT。だが、今回の校歌制作キャンセル騒動を発端に、スキャンダルが仕事に影響してくる可能性もある。「マルサは立件も視野に入れている」という関係者の証言もあるだけに、彼の周辺はしばらく騒がしいことになりそうだ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)