夫の海外赴任を理由に7月末でフジテレビを退社した中野美奈子。当初は「もう少し生活を考え直してゆっくり主人を支えていきたい」と、フリーではなくそのまま引退する旨の発言をしていたが、一転して芸能事務所「フォニックス」に所属することを発表した。フリーとして、今後もアナウンサーを続けていくことを明らかにしたわけだが、ネット上では「あれ?辞めるんじゃなかったの」「なかなか一般人にはなれないよね」など、その翻意を指摘する声が上がっている。
一部週刊誌によれば、局内の女子アナからも「やっぱり……」「フリーでやっていける人気者はいいわねぇ」などの声が出ているというが、中野がフリー転身を決意したのは、先輩である高島彩の影響が大きかったようだ。
「中野が所属するフォニックスは、多くのフリーアナが在籍する「セント・フォース」と共同テレビジョン、それにフジテレビの3社が共同で設立した芸能事務所。中野とは公私ともに仲の良い高島彩も所属していますから、2人は再び先輩後輩になります。フリーでの初仕事も、高島とともに司会を務めるWOWOWの『TOUCH!WOWOW2012いいね3チャンネルの日』に決まりました。その記者会見で高島が『私が(フリーアナに)引っ張り込んでしまったので』と漏らしていたように、やはり決め手となったのは高島の存在だったようです」(芸能ライター)
現在発売中の「アサヒ芸能」(徳間書店)でも、フジテレビ幹部に頼まれて中野を口説いたという高島の落とし文句は「フジ、ピンチだし一緒にやろう」だったと伝えている。また、現在CM収入が1本2,000万円と人気女優並みに高騰しているという高島は、CM出演のうまみもアピールしたようで、中野は高島に説得されたかたちでフリー転身を決めたようだ。
「昨年から続くバッシング問題が収拾していないフジテレビは、視聴率争いでも日本テレビやテレビ朝日に抜かれるなど、確かにピンチ。そんなときに中野の退社ですから泣きっ面に蜂でしょう。フリーとしてのデビューは他局に譲りましたが、フジとしては特番などで、早い時期に高島&中野という人気コンビ復活を狙っていると思いますよ。また、中野はフリーとなったことでCM出演も解禁。ミス慶應からアイドルアナへ、さらに夫は医師という女性像は企業イメージとしてもバツグンですから、あらゆる業界からオファーが来るでしょう。高島のようにCM女王への道も開けるかもしれません」(同)
しかし、引退宣言を撤回してのフリー転身となっただけに、その姿勢に疑問符がついているという不安要素があるのも事実。フリーになって年収が5倍になったとも言われる高島は成功の代表例と言われるが、その後ろ姿を追いかけるようにフリーアナとなった中野がこれからどんな活躍を見せるか、注目したいところだ。
(文=津本ひろとし)