芸人コンビのおぎやはぎが、あの深夜アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』を絶賛し、芸人仲間たちに強く勧めているとネット上で話題になっている。
『魔法少女まどか☆マギカ』とは、2011年1月から4月までTBS系で放送された深夜アニメ。2011年の世界を舞台にし、願いを叶えた代償として「魔法少女」となり、人知れず人類の敵と戦うことになった少女たちを描いている。出てくるキャラクターたちは、やわらかな曲線で可愛いらしく描かれているが、その容姿からは想像がつきづらい残酷な描写や、深夜アニメとしては珍しく原作がない完全オリジナルで進むため、先の展開を視聴者が誰も知らないという点などが話題となり評判を呼んでいた。
矢作がハマったきっかけは、自身らのラジオ番組『おぎやはぎのメガネびいき』(TBSラジオ、他)には20代男性のリスナーが少ないことを嘆いたところから始まった。彼は番組中に、リスナーたちにこの層に受けるトークとはなにかと呼びかけたところ、アニメの話がいいのではとの回答が寄せられ、そのトークテーマとして『まどマギ』が選ばれたようだ。
その週の放送終了後に『まどマギ』を鑑賞したという矢作は、2週にわたり長々とラジオで「まどマギ」の魅力を語った。伊集院光や爆笑問題もパーソナリティを務める有名な深夜ラジオ放送枠『JUNK』で、ここまで深夜アニメが語られることは異例のこと。そのハマリっぷりゆえかスペシャルウィーク(聴取率調査週間)には、たまたま矢作の「まどマギ」トークを聞き、全話見たという南海キャンディーズ・山里亮太とともに「まどマギ」のパロディ企画をメインに放送を実施。後半にはアニメの声優であった斎藤千和、喜多村英梨、悠木碧らも登場するという超異例の「まどマギ推し」が展開された。
通常、タレントがアニメに限らず映画作品やゲームについて語ると、「宣伝臭がする」「オタクぶって」などと昨今流行の”ステマではないか”と疑われることが多い。しかし、今回の矢作の「まどマギ推し」に関しては好意的に見ているネットユーザーたちが多いようだ。
「元・モーニング娘。矢口真里のように『マンガをたくさん持っていて、はっきり言ってオタクレベルです。最近のオススメはワンピースです』」などと、『いっちょかみ』にもかかわらず深い知識を持っているかのようにアピールする芸能人が多い。彼女たちがそのようなアピールを行う背景には、その関連の仕事がもらえるのではないかという疑惑が見え隠れし、作品のファンたちはそのように作品に対しての愛がない人たちがそれに関わることを非常に嫌います。今回の『まどマギ推し』はこれまでオタクに対し、媚を売るかのような発言をしてこなかった矢作がアニメを語るというアンマッチ感が強く、またラジオで『いっちょかみ』レベルではない深い作品理解を示したことが友好的に捉えられたのかもしれませんね」(アニメ誌ライター)
今回の”矢作のまどマギ推し”は、山里だけにとどまらず矢作と仲の良い極楽とんぼの加藤浩二も、彼に勧められてハマり、加藤は『スッキリ!』(日本テレビ系)のスタッフに勧めているというウワサがネット上に飛び交っている。深夜アニメといえば、今まではオタクが見るモノであると捉えている人も多かっただろう。しかし、今回の矢作から始まった「まどマギ推し」を発端にして、芸能界に深夜アニメ好きが増える可能性も考えられる。「ガンダム芸人」や「ジョジョ芸人」など、比較的メジャー感のあるアニメ・漫画の話題で人気の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で「まどか☆マギカ芸人」が企画される日も近いのかもしれない。
サリーちゃんはいないの?