紳助復帰を完全拒否! やっぱりさんまはアッパレだった!?

※イメージ画像:『マンスリーよしもとPLUS 2012年 02月号』
ワニブックス

「復帰してほしくないわ」

 13日に発売された「FRIDAY」(講談社)が、近頃騒がれている島田紳助の復帰騒動について明石家さんまを直撃、冒頭の言葉を引き出した。

 年始の挨拶で、吉本興業の大崎洋社長が「戻ってきてもらえるものだと信じています。これは全社員、全タレント、全芸人の総意です」と発言したのをきっかけに物議をかもしている紳助復帰騒動。同誌は、その総意が本物なのかを確かめるべく、吉本の看板タレントの1人であるさんまに取材した模様。そうして、さんまから得られた回答は「復帰してほしくない」の一言だった。同誌は、早くも大崎社長の言葉が瓦解したと報じている。

 さらに記事では、他の吉本芸人たちも直撃し、人気タレントらの紳助復帰騒動に対する見解を掲載している。今田耕司は「帰ってきてほしいなとは思いますよ」と言い、東野幸治は「いつかまた一緒にやりたいなとは思いますけど……」と回答したという。FRIDAYの直撃を受けた芸人たちは「暴力団との交際はダメ」と答えながら、「会社の事情がよくわからない」と言葉を濁し、さんまのように真っ向から紳助の復帰を否定しない。その様子はまさに”困惑”というべきものだ。そしてその”困惑”の原因が、複雑な「事情」だと同誌は書く。

 FRIDAYによると、「まったく何の前触れもなかった」大崎氏による復帰発言は、「その後の説明」もなく、吉本の社員の間では「『カウスに言われて、紳助潰しに動いたんじゃないか』という憶測まで出て」いるという。つまり、大崎社長の発言の真意は、「あえて世間の大反発を食らって葬り去ろうとしているんじゃないか」というのだ。

 このことは、”紳助自身が復帰を望んでいる”ということを示している。しかし会社側は、世間が反発するのでそれは出来ないだろうと判断。そこで、あえて「復帰」を匂わせた発言をし、適度な反感を買ったところで、「ね、やっぱり難しいでしょ」と紳助を諭す材料にするというわけだ。

 真相がどこにあるのかは分からないが、視聴者が紳助の復帰を望んでいないのは明白。やり手で鳴らした大崎氏が、そんなことを感じていないはずがない、ということが、彼の発言の真意をさまざまな角度から探らせているのかもしれない。

 ダウンタウンを見出し、吉本興業の東京進出の基礎を築いた大崎洋現吉本興業社長。沖縄国際映画祭を企画した彼は、現在さまざまな場面で活躍する、マルチな才能の持ち主としての”芸人”という地位を確立させた人物といえるだろう。そんなやり手の大崎氏が、世間の声を無視して、紳助の復帰を望んでいるとは思えない。当然、彼の発言には裏があるのだろうと人々は考える。「FRIDAY」は、そんな人々の思いを記事にし、吉本の社員や芸人たちの困惑を伝える。

 そんな中、一切動じず困惑した様子を微塵も見せなかった明石家さんま。「FRIDAY」はそんな彼を「アッパレ」と称している。まさに、その一貫している姿勢は賞賛されるべきものだろう。

 しかし情けないのが紳助の後輩芸人たちだ。普段テレビで見せる歯切れのよさは影を潜め、「ノーコメント」と呟く彼らには、芸人として素養があるのか疑ってしまう。紳助自身も引退会見で言っていたように、「若手のために」一線を退いたのだから、復帰など認められるわけがない。なぜそれを堂々と言わないのだろうか。それほどまでに、紳助の恐怖政治は浸透していたということなのか。もし、彼らが、再び紳助が戻ってくるという可能性を考え、恐怖に怯え保身のためにノーコメントと言っているのならば、そんな彼らに「芸人」としての未来はないだろう。打算的な芸人など、われわれは見たくないのだ。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

『たけし・さんまの有名人の集まる店』

 
紳助は集合ならず

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