アートの販売展示イベント『デザイン・フェスタ』にて。
5月下旬、まるでガンダムに出て来そうなほど近未来的かつポップなデザインの四つ足ロボットと、それに搭乗している謎のビキニ美少女が、ネットの一部で話題を呼んだ。
彼女の正体はコスプレイヤーの”うしじま”。
そう、ネットをハードにする方なら見覚えがある人も多いだろう。マンガだらけの部屋で自分撮りされたコスプレ画像や、街中でのパンチラ露出画像が2ちゃんねるのスレッドなどに度々貼られ、ネット住民の間では知る人ぞ知る存在となっていた女の子だ。
今回、そんな彼女を直撃、そのミステリアスな素性に迫ってみた!
──ええと、いきなりですが、うしじまさんって何者なんでしょうか?
うしじま 普通のコスプレイヤーですよ! 全くの素人なので芸能事務所にも所属していません。普段は社会人として仕事をこなしつつ、コスプレ写真集作りを行ってます。あと1、2カ月に1回くらいファンの方を集めて撮影会をやってますね。
が好きだったため、過激なこ
とに自身が挑戦するのにも抵
抗はなかったという。
──あの”四つ足マシン”は一体なんなのでしょうか?
うしじま 正式名称は『イヌコマ』といって、『(架)仁葉工芸』を名乗って活動している徳江仁さんというアーティストの方の作品です。今年3月に開催された現代美術の祭典『GEISAI』で出会い、搭乗を依頼されました。元々、電動車椅子の操作系統を使用してるので、360度回転やバック、斜め走行もできます。ジョイスティックで操作するので、ゲームをやってるみたいに動かせるんです。速度は3段階あって、時速2、4、6kmと出せます。
──何故あの衣装を選んだのでしょう?
うしじま まずアニメの『ストライクウィッチーズ』(上半身はセーラー服、下半身はスクール水着、といったセクシーな衣装で少女が戦う作品)みたいなものをやりたいっていう徳江さんの要望がありました。女の子とメカを組み合わせると、オタクっぽくてカッコイイじゃないですか。だから露出度が高いビキニにも、アーマーっぽいグローブやブーツを合わせてみようと。パイロットヘルメットも同じ理由ですね。でも実はこれらの衣装って、次のコミケで披露する予定の徳江さんの作品”モーターパラグライダー”用に揃えたんです。だからイヌコマはその予行演習のつもりだったんですよ。
の開催地である福岡の販売店
から直接購入したとのこと。
「部屋にマンガが山ほどあるの
は……趣味です(笑)」
──セクシーな自分撮り画像をアップする理由は?
うしじま 単純に新しいコスプレ衣装を披露したくて、ですね。たまたま本棚の前に姿見があった、っていうだけで、構図に意図はないです(笑)。最初はmixiにアップしてたんですけど、途中から『あやしいわーるど』(多数の匿名電子掲示板などから成り立つ、アングラサイト群)にもアップするようになって。それで広まっちゃっいました。
──コスプレCD-ROM写真集ですが、「サブカル」「エロ」「露出」などに拘るのは何故ですか?
うしじま 自分を素材として客観的に見た時に、エロい演出を加えた方がより映えるだろうと思うからです。ただのコスプレ写真集だとつまらないから、プラスαで”サブカルっぽさ”や”露出”を足しています。
──今後の展望を聞かせて下さい
うしじま 友達がいないので、他のレイヤーさんやクリエイターさんと友達になりたいです! 話の合う人と知り合えたら嬉しいです!
(取材・文=岡島紳士)
●うしじまギャラリー
画像をクリックすると拡大されます。
●うしじま いい肉(うしじま・いいにく)
東京都出身。身長:160cm。B83、W56、H85。名前の由来は「コスプレネームをつける時に、たまたま真鍋昌平のマンガ『闇金ウシジマくん』が床に落ちてたから。いい肉はレイヤーとしてのメルアドを作る時に適当に付けた『1129』という数字を語呂合わせで読んだだけ」とのこと。06年12月以来、これまでに11枚のCD-ROM写真集をリリースしている。オフィシャルサイト『うしじまは11人いる!』